支援先からの報告

2017年度報告

NGO RICHI JAPAN(旧SALT) からの報告  インド  (南インドタミルナードゥ州 )

 裁縫プロジェクト 支援金額 505,000円 電動ミシン24台

 

2017年プロジェクト進捗状況
期の裁縫プロジェクトについて

この裁縫プロジェクトは着実に実を結んでいます。受益者達はナッタム村の紳士ブラウス 工場より、裁縫のオーダーをほぼ毎日のように得ることができるようになりました。受益 者1人で、1日につき5〜6枚の紳士ブラウスを仕立て上げます。紳士ブラウス1枚につき35 ルピーの値が付くので、175〜210ルピーの収益を彼女たちは得ています。工場からの注文 が多い時は、平日だけでなく土曜日にも注文が入ることもあります。このようにして受益 者たちは収入を得ています。

街の動きと共に

毎年9月からはお祭りシーズンとなります。お祭りが行われる度、人々が洋服を新しく 買ったり、着飾ったりする機会が増えるため、私たちの裁縫プロジェクトグループにとっ ての格好のシーズンとなります。 主なお祭りは、インド北部が中心となり行われる、ヒンドゥー教の女神を祝うお祭りであ る「プージャフェスティバル」が10日間。南インドケララ州で開催される伝統的なお祭り で、装飾されたジウが街を練り歩く「オーナムフェスティバル」が9日間。イスラム教徒 にとってのお祭り「モハラムフェスティバル」が1ヶ月間。 そしてインドで最大の祭典である「ディワーリフェスティバル」が3日間。並んで非常に 盛り上がる農業のお祭り「ポンガルフェスティバル」が4日間行われます。主要なお祭り だけでもこれだけのものが開かれるシーズンとなります。 こうした様々なお祭りの影響で、来年1月まで主に正装用・普段着用の紳士シャツの注文 を多く受けます。そうしたお祭りシーズンが1月で終わると、通常期の注文量に戻りま す。


繁忙期と通常期

受益者達が仕立てたものは、お祭りシーズン時は毎月8,000ルピーの1人当たりの収益に繋 がり、お祭りシーズン以外は毎月6,300ルピーの収益となります。こうした強固な収入があ ることで、受益者たちは持続可能で満足した生活を送ることができています。受益者達は RICHのサポートに感謝していると同時に、ピースロード様のご支援にも深く感謝しており ます。


    受益者の声 <このプロジェクトを通じて、救われた受益者は多く、彼女達がぜひその感謝を含めて自 分たちのストーリーとともに話したい。との声があり、こちらに紹介させて頂きます。>


1 受益者の声:Aさん


  私は17歳です。父は農業をしており、母は体が弱く働けないため専業主婦です。経済的な 理由により、私は学校を辞めました。父の農業から得られる収入も限られており、私の家 では1日に食事を一度しか摂れない状態でした。こうした状況下で私は、自分自身の将来 が思いやられ、次第に引きこもり、うつ状態となってしまいました。 そんな時にRICHの裁縫プロジェクトについて知り、2016年7月から参加し始めました。一 通りの訓練を終えると、自分専用のミシンを与えてくださりました。そして今、月に7,000 ルピーの収入を得ることができており、家族を経済的な面でも支えることができていま す。今の私たち家族がこうして幸せに暮らすことができているのは、ミスタースタンレー とピースロード様のおかげです。心から感謝しております。


2 受益者の声:Bさん

 私は32歳です。夫はオートリクシャー(インドで日常的に使われている簡易タクシー)のドライバーをしており、2人の息子もいます。夫とは結婚してからずっとケンカが絶えず、 私が外で働くことをも許してくれませんでした。自分の両親に会いに外出する時でさえ、 夫は私に必ず付き添いました。また家族を養うために必要なお金のことを相談した時は、 夫は怒ってお金ばかり俺に頼んで来るなと怒鳴る始末です。私は息子2人が将来、医者と エンジニアになることを夢見ています。しかし今の夫の収入では息子たちにきちんとした 教育を受けさせてあげることはできません。 こうした状況の中、RICHの裁縫プロジェクトについて知り、夫に話してみました。やはり はじめは断固として許してくれませんでしたが、言い合いになりながらも彼を説得し、6 ヶ月のプログラムへの参加が叶いました。トレーニングが始まってから、彼はよく私のい るトレーニングセンターまで、私をチェックしに頻繁にやって来ました。そうした彼の目を盗んで、私は家庭内での悩みを一緒にトレーニングを受けている女性たちに打ち明けると、みんな私を励ましてくれ、私のトレーニングのやりがいへと繋がりました。 そしてこのトレーニングを修了して、現在は毎月6,000ルピーの収入を得ることができてい ます。ほぼ毎日注文されたシャツを自宅で縫い、注文した業者の人が私の縫ったシャツを 夕方に受け取りに自宅を訪問して来てくれます。今は子供の将来の教育のため、着実にお 金を貯蓄できていることに幸せを感じます。ピースロード様、ありがとうございました。

3 受益者の声: Cさん


 私は25歳です。23歳の時に結婚し、女の子を産みました。私の夫はペンキ屋として働いて います。しかし夫は私のお腹から女の子が生まれることを望んでいませんでした。というのも、私の住む村では女の子を授かると卑下され、男の子を授かれば尊敬され、村の中で の地位が上位のものになるという考えがあるからでした。 2016年11月、2人目の子供をお腹に授かりました。しかし依然として夫との関係はよくないまま。子供が1人増えるということもあり、さらに支出が増えていくことを考えて、この裁縫プロジェクトに参加することを、その時に妊娠しておりましたが、決意しました。 訓練を修了した後、マイクロクレジットの仕組みを通して自分専用のミシンを頂きまし た。妊娠していても、ミシンが自宅にあることで安心して仕事を続けることができまし た。 2017年9月、待望の2人目が産まれました。しかし、2人目も女の子であった為、夫は憤慨 し私と子供2人を家から追い出しました。私たちは私の実家に住むことを余儀なくされ、 子供達にとっての父親を失った悲しみに打ちひしがれていました。 しかし、もう今の私には「裁縫技術」というスキルがあり、子供達の面倒を見ながら家で 働くことができます。深い悲しみにあった私に、このスキルこそが強い自信をつけてくだ さいました。この裁縫プロジェクトに出会えた喜びに大変感謝しております。日本のピー スロードの皆様、ありがとうございました。

4. 現在の状況とこれから

● 村の人々は、この2011年から年続いている裁縫プロジェクトの成果を賞賛していま す。そしてまた新たな年になると、新たなプロジェクト志願者が私達RICHのもとに やってきます。実際、新たに50人以上の寡婦や学校をドロップアウトした女性から、 次期プロジェクトに参加したいという声がかかっています。
● 私達RICH、ならびにその受益者達は皆、ピースロード様の厚いご支援に心から深く感 謝しております。ピースロード様のご支援があって、RICHは地域の貧困や男女格差と いった問題を、裁縫プロジェクトを通じて少しずつ改善していくことができていま す。